一箱古本市

一箱古本市

 今日は不忍ブックストリート一箱古本市。昨夜段バール箱につめた本41冊をカートでひきながら、千駄木往来堂書店をめざす。集合場所には岡崎武志さん、森まゆみさんの姿も。
 11時にオープンすると明らかに目指してやってきたお客さまや通りすがりのお客さまもまじえて、なかなかの盛況。古本うさぎ書林の本も手にとる人は多い。しかし、なかなか売れず。
 とにかく他のお店も見ようと、根津のオヨヨ書林からスタートしてすべて見る。散策も兼ねることができて楽しいのだが、広範囲に渡っていてかなりつかれる。
 他の出品者の箱から、神津友好『笑伝林家三平』(文藝春秋)を500円、朗雷会・石川よし子『市川雷蔵』(三一書房)を800円、草間彌生『無限の網 草間彌生自伝』(作品社)を350円で購入。他にもよい本が手頃な価格で売っていたのだが、本を増やして帰りたくないので少し控える。
 封筒に本を入れて中身を見せないで解説文だけで販売している人や、窓付きの封筒に本を入れて本の一部だけをチラリと見せて販売する人もいて、これは昨年パルコPart3で催されたイベント「21世紀書店」での、推薦者の写真を見て封筒の中に入っている本を買うという試みの影響ではないだろうか。古本販売の新しい試みにこんな繋がりがでてくるのも、ウキウキするできごとであった。先日ハートランドの斉木さんから聞いた北尾トロさんとの企画もかなりエキサイトするアイデアだし、古本を販売する環境は、ネットで大きな広がりを見せている一方で、こうした古本との実のふれあいを大切にしたイベントも盛況となると、まだまだ古本の未来は楽しいに違いない。
 さて、昼食をとって往来堂書店に戻ると古本うさぎ書林の箱の本はあまり減っていない。まずい。古本の未来に想いをはせて場合ではない。他の店が全体的に掘り出し物価格だから、少し高く感じるかも。一応、目標は「売り切る」ことだったので、2時前にネットでは売りにくいと思う本を思いきって値下げする。すると、すぐに売れはじめる。一度動きはじめると、値下げしていない本も売れる。
 結局41冊中34冊を売ることができた。一番多く売った人の半分以下の点数だけれど、「一箱」で補充もできなかったことを考えると、悪くないかな。
 しかし、それよりなにより、本当に楽しかった。店番の当番も1時間ということだったが、結局手伝いながら、3時間以上はいた。売るのも買うのも楽しかった。
 こんな素敵な機会を与えてくれた主催者のみなさまに、こころから感謝である。

4月のまとめ

仕入額:86,520円
ネット部門売上額:352,715円
●今月の売り上げは昨月末に予想した通り、3月の売り上げには及ばなかった。結局、そういうものか。相変わらず代わり映えのしない金額だけれど、昨年の1〜4月と今年の1〜4月の合計金額は、ほぼ1.5倍となっていて、一応、前進。仕入れも悪くなかったし、まあまあの春。5月は毎年それまでの月商記録を更新してきたので、今年も期待したい。というかそれができなかったら、根本的にいろいろ考え直さないといけない。
●今月売れた主なせどりの本とビデオ
5,500→10,000:ビデオ『桂枝雀落語大全』10本セット
1,100→6,000:『カドカワムック季刊怪』11冊セット
700→3,000:『コンパクト建築設計資料集成』
500→3,000:『市川雷蔵かげろうの死』(講談社
500→4,600:『娼婦』
400→3,000:『フランス女性の歴史』4冊揃
100→3,500:『フランス料理を私と』
100→2,500:『愛していると言ってくれ シナリオ集』
100→1,900:『イタリア・ルネサンスへの招待』
100→1,300:『億万長者の贈り物』