ぐろりや会

 今週に入ってから生活のサイクルを少し変えた。どうもそれに慣れるのに時間がかかっているらしくて、前半はずいぶんと眠くて疲れた。うっかり送る本を間違えたり、とにかくすっきりしない毎日だった。やっと今日あたりから慣れてきたように感じる。
 こういう気分の時はいい本に触れるのが一番、ということで、午前中は注文本の梱包などを済ませて、郵便局に寄り、そのまま神田へ向かう。
 今日は神田の古書会館で「ぐろりや会」。地下の会場をじっくりと見る。たいていしっかりとした値段がついているので、仕入れにならなくてもいいと思っていたのだが、なかなか面白い本が買えた。『シナリオ1964年2月号』(シナリオ作家協会)は「特集=小津安二郎」、前年の12月に亡くなった小津の追悼特集だ。映画タイムス社のシナリオ新書、高岩肇『逆襲獄門砦』と『黒田騒動』は、2冊とも内田吐夢の監督作品。掘り出し物といってもいいと思うのが、『キネマ旬報別冊日本映画シナリオ古典全集全六巻』。かなり安めなのでキズでもあるのかと思ってよく見たが、状態もいい。同じものが別の書店からも出ていたが、こちらは3倍ほどの値段だった。これだけでも来たかいがあった。
 小宮山書店の3冊500円のガレージセールでは、『カイエ 新しい文学の手帖』の映画特集を2冊を見つけ、これは即決。しかし、いつもながらもう1冊がなかなか決まらない。なんとか『放送ことば事典』(三芽書房)という本を見つけてやっと3冊。
 あとは少しふらふらと流して歩く。楽しかった。