黒澤明の本

午前中は梱包などすませて、午後は郵便局と銀行。
入金も多いが、出金も多いなあ。

夜、黒澤明関係の本を新着本としてアップした。[http://www.miyukisha.co.jp/huruhon38.html
個人的に好きな内容の本をアップすると、はやり気分がいい。結局、クロサワが一番すきだ。

今年の春に京都造形芸術大学を卒業したのだが(40歳だけど)、卒論「黒澤映画のマルチカメラシステム」を書いている時に、「なぜ、あなたは黒澤映画が好きなのか?」「なぜ、黒澤映画は海外での評価が高いのか?」という質問を、一緒に卒業する学生や卒論を指導してくれた教授らから何度も受けた。
その時に答えていたのは「映画のオリジナルな表現を追求したところに魅力があり、そこが内外で評価された」というようなことだ。写真は絵画をライバルとしたが、映画は文学をライバルとした。文学を原作にストーリーをなぞっただけの無数の映画が製作されて高い評価を受けたが、黒澤明は原作のある映画も多いが「七人の侍」「生きる」をはじめオリジナル作品も多く、その表現の手法も映画にしかできないものだった。

こんな対話をすると教授らが納得してくれたようなのだが、黒澤映画の本当の魅力は、主人公がみな狂人のようであるのに、スーパーマンのように見えて、主人公以外のその多大勢は弱い人間であり、結局のところ、この世はスーパーマンのように見える狂人と、その狂人に振り回される一般人で構成されているという物語がほとんだという点にある、と思う。
そして、そうした物語が自伝的だという点もいい。

こんなことを酒を飲みながら考えてるともう夜中の2時だ。

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