メルマガの効果/「自転車泥棒」

メルマガの効果

本や古本のことが書かれた本をみつくろって21点、新着本としてウェブサイトにアップする。
出久根達郎「古書法楽」中公文庫、「書物の出現」ちくま学芸文庫庄司浅水「書物の敵」講談社学術文庫などなど。 

その直後、アップした目録を元にして、メルマガの原稿を作成。新着情報を送信する。

すると、15分程で、二人のお客さまから合わせて6冊の注文があった。メルマガの反応が早くて嬉しい。
しかし、これほど早く注文が入ることはめったにない。

メルマガの読者数は470人ほどだが、300人を超えるくらいまでは、発行してもほとんど注文がなくて、実際に読まれているのかどうか不安になったほどだ。
そんな時は意識して掘り出し物を目録に加えてみる。すると、きちんとその掘り出し物に注文が入るのだ。まあ、とにかく、コツコツと読者を増やしていかないと。

今日も宅配買い取りの荷物がひとつ到着。
ロバート・キャパ植田正治、ロバート・メイプルソープロベール・ドアノーなどの写真集、写真展図録など13点。このジャンルも在庫がまとまってきたので、そろそろアップしたいところ。

自転車泥棒

卒論の資料としてビットリオ・デ・シーカ監督「自転車泥棒」のDVDを見る。ひさしぶりに見て、翌年に製作された黒澤明の「野良犬」と<敗戦直後の混乱した世相を背景に、主人公が盗まれた大切なものを探してさまよう>というストーリーの骨子は同じだということに気付く。イタリアと日本、国は違うが、廃虚のようになった街の撮り方もよく似ている。

シナリオライター舟橋和郎の「回想の日本映画黄金期」(清水書院)によれば、「野良犬」のストーリーを書いたのは菊島隆三のようだ。黒澤自身は「蝦蟇の油 自伝のようなもの」(岩波書店)で、最初から自分で書いたように回想しているが、どちらにしても「自転車泥棒」の影響があったのではなかろうか。