天国と地獄/写真集

天国と地獄

株式会社の株式を半数以上持つと、その会社を支配することができるということを知ったのは、黒澤明監督の映画「天国と地獄」を見たときだと思う。

主人公=靴メーカーの常務(三船敏郎)は、密かに自社株を買い集め、ようやく50%を超えようとしていた。その時、他の取締役から「手を組んで社長を追い出そう」と言われるが、半数を手に入れることができそうだったことから、それを断る。

なぜ、主人公は会社を支配したいと思ったのか。

目先の利益を欲する他の取締役に向かって、三船敏郎はこんなセリフを吐く(記憶しているセリフを書いただけなので、細かいところは間違っているかも)。

「私は専務になりたいのでも社長にないたいのでもない。ただ自分の作りたい靴を作りたいだけだ。歩きやすく、丈夫で、しかもデザインのいい靴だ。もちろんコストは高くつくだろう。しかし、その方が本当の利をあげるよ」

「靴」を「映画」に置き換えると、そのまま黒澤明の理念になるようなセリフだ。

こうした考えを持っていた主人公は、製造工場の現場の従業員に慕われていたが、ある事件が起きて、失脚してしまうのだ。

写真集

写真集などを目録にアップするため、本を選んで入力。洋書も多いのでなかなか作業が進まない。