文句いうの助

 神奈川で朝から打ち合わせがあったので、その帰り道、古本屋をめぐる。
 京急の神奈川から京急鶴見へ。閑古堂はまだ開いていなかったので、ブックオフで1冊買ってJR鶴見からJR川崎へ。ブックオフで2冊、近代書房で4冊。JR川崎からJR蒲田へ。一方堂書林で1冊、誠竜書林で2冊、ブックオフで1冊、復活書房で1冊。京急蒲田駅近くのアーケードではいつものぞいていた店がひとつ無くなり「貸店舗」のはり紙。残念。1月発売の『ミステリーファンのための古書店ガイド』にはすでに載っていなかった。京急蒲田駅から帰宅。
 100円で、山田太一『真夜中の匂い』(大和書房)と北川悦吏子愛していると言ってくれ シナリオ集』(角川書店)、『タモリ倶楽部 東京トワイライトゾーン』(日之出出版)など。伊藤雄之助『大根役者・初代文句いうの助』(朝日書院)と『シネアルバム97 高倉健 望郷の詩』(芳賀書店)も比較的安く買えた。
 8月6日からBS-2で「男はつらいよ」の全作品が放送されるので 、それにちなんで「男はつらいよ」のページをにぎやかにしようと計画中。で、ちょっと高かったけれど『キネマ旬報増刊 山田洋次渥美清』も購入。
 最近またいろいろ悩む。きっかけは『古本屋の女房』。自分の店の品揃えについて、もっと自分に正直にわがままでいいのではないかと考える。何のために、誰のためにやっているのか。古本屋をめぐって「ここはいい本があるなあ」ではいけないだろ。自分にとって自分の店が一番魅力的でなければ、あるいはそういう方向へ向かってなければ、もう継続する意味もないと思う今日この頃。売れる本を追いかけるのも大切だけれど、売れる本はたくさんの店や人も追いかける。そうではなくて、自分だけのものさしを持って、それを磨き、研ぎ続ける。そういう古本屋に私はなりたかったはずだ。まあ、言葉にするのは簡単ね。